Avex mode

エイベックス・モードについて

エイベックス・モードは、かつて存在したエイベックス・ピクチャーズの映像と音楽を担当するレーベルであり、特にアニメや特撮作品の音源と映像ソフトの販売を行っていました。このレーベルは1998年に音楽プロデューサーの長澤隆之によって設立され、初めはアニメ専用のレーベル「a.t.m.」としてスタートしました。彼はエイベックスの一員であり、音楽と映像制作の融合を目指して活動を開始しました。

立ち上げから展開へ

1998年4月に「a.t.m.」が設立され、その後1999年11月に「avex mode」へと改称されました。以降のレーベル名の変更は、エイベックスの戦略的な再編や新たな市場へのアプローチを反映しています。代表的な作品には、人気アニメ『ONE PIECE』や『頭文字D』シリーズ、さらには特撮の『平成仮面ライダーシリーズ』が含まれ、多くのファンから支持を受けました。

初出と放送

avex modeから放送されたアニメ作品の多くは、CSチャンネルのAT-Xやアニマックスで初めて視聴できる機会が提供されました。特に『ヒカルの碁』はAT-Xで初めて放送され、その後キッズステーションでも放送されるなど、品質やストーリー性が評価される作品が多く見受けられました。また、2007年2月には、同社製作作品を紹介するミニ番組「pam!TV」が放送されていたが、この放送は一時期終了しました。

レーベルの遷移と縮小

2007年からは、エイベックスのアニメレーベルは「avex entertainment」や「ZOOM FLICKER」といった新しいレーベルへと移行することが増え、2009年以降は『平成仮面ライダーシリーズ』もavex entertainmentに移管されました。このことにより、avex modeの製作は徐々に縮小されていき、2011年以降は『頭文字D』や『ONE PIECE』の一部作品のみの担当となりました。

2014年には、エイベックス・ピクチャーズ株式会社が設立され、avex modeの業務もこちらへと移行します。これにより、販売元や発売元の変更が行われた一方、『ONE PIECE』のパンクハザード編が終了するまではavex modeが一部関与していました。しかし、最終的に『頭文字D』シリーズがFinal Stageをもって完結し、avex modeは完全に新作をリリースしない状態となり、夏頃には事実上消滅しました。

コピーコントロールCDの使用

エイベックスでは、販売用CDに関して原則としてCCCDを採用しないとされていましたが、avex modeにおいては、その例外としてCCCDを使用した作品が存在しました。このような方針に対しては賛否が分かれましたが、特に人気のあった『サクラ大戦』シリーズなどはCCCDを採用しない特例が設けられていました。

DVD販売の傾向

DVDの販売方式にも変化が見られ、初期には各巻4話収録が一般的でしたが、後の作品ではほとんどが2・3話収録に変更されることが多くなりました。この傾向は、特に『ONE PIECE』や『ブラック・ジャック』といった作品のメディア化の遅れを引き起こす要因ともなりましたが、エイベックス・モードは販売戦略を見直し、安定した販売を図っていきました。

所属アーティストと主要作品

avex modeには多くのアーティストが所属しており、音楽を通じてアニメ作品に華を添えていました。音楽プロデューサーの長澤隆之を始め、榎本温子やISSA（DA PUMP）、V6、工藤進など多彩な顔ぶれが名を連ねました。アニメ作品の中でも特に人気が高いものとして、『頭文字D』『犬夜叉』『ドラえもん』『サクラ大戦シリーズ』などがあります。これらの作品は、エイベックス・モードが確立したブランドと共に多くのファンに親しまれています。

結論

エイベックス・モードは、アニメと音楽のリーディングレーベルとして多くの作品を世に送り出しましたが、時代の変化と共にその役割を終えました。新たなレーベルへの移行や市場の変化に対応し、柔軟性をもって活動を続ける姿勢は、多くのクリエイターやファンに影響を与えました。

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